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株式会社山崎商会 代表取締役社長 山崎 洋 氏

組合・企業インタビュー

環境を大切にする心と技

株式会社山崎商会 代表取締役社長 山崎 洋 氏
※本記事の中に含まれる「山崎氏」の「サキ」の漢字については、機種依存文字(一部のコンピュータで正しく表示されない文字)であるため、便宜上「崎」で統一しておりますが、実際の漢字は下記の通りとなります。

機種依存文字

 雨露をしのぐためには屋根が必要であることは言うまでもない。
 しかし、屋根・壁に防水処理が加工されて初めて建物という家屋の存在価値が高まる。その価値向上のために、防水工事は大きな役割を果たしているといってよい。
 本号では、防水工事を専門業とする株式会社山崎商会代表取締役社長として、また、鹿児島県防水工事業協同組合の理事長として長年にわたり防水工事に携わってきた、山崎洋さんにお話を伺った。

防水工事とは

山崎洋氏

 みなさんは建設業と建築業の違いがわかりますか。
土木工事という言葉をよく聞くとおもいますが、簡単に言えば、建築業と土木業を合わせたものが建設業です。防水工事業や造園業、電気工事業などもすべて建設業です。私は建設業のなかで一番大事なのが防水工事だと思っています。建物には必ず屋根があります。一般的な三角屋根から平らな屋根など様々な形の屋根があり、雨から建物を守っています。
 また、「雨仕舞(あまじまい)」という言葉をご存知でしょうか。この言葉を辞書で調べてみると次のような記載があります。「雨仕舞は、建設・建築の現場において、浸水防止の処置を施すこと。仕舞いとは建築用語においては細部の仕組みを指すことから、建築計画では雨仕舞を
建築物内部に雨水が浸入せぬような仕組みを施す総称をいう。」つまり、防水工事のことです。皆さんの家の屋根や壁など身近なところに防水工事が施してあります。
 防水工事は他にも、新幹線や高速道路の橋などにも施してあります。鉄筋コンクリートでできている建築物を雨から守り、鉄筋にサビが来ないようにすることで、建築物の強度の維持に役立っています。皆さんの身近なところで案外たくさん施されているのが防水工事なのです。


防水工事の歴史

 防水の起源説のひとつに「ノアの方舟」という説があります。ノア時代の大洪水は、紀元前3000年頃起こったとされており、この方舟にアスファルト防水が施されたというものですが、私自身が考える防水の起源は、「竪穴式住居」にあったのではと考えています。竪穴式住居は、地面を円形や方形に掘り窪め、その中に複数の柱を建て、梁や垂木をつなぎあわせて家の骨組みを作ったものですが、この住居に降る雨を防ぐために土や葦などの植物で屋根を葺いたことが防水の始まりだったのではないかと思っています。
 県内の防水工事の歴史を見ると、戦前では、昭和5年に「甲南高校」に、昭和12年に「南日本銀行本店」と「鹿児島市役所本館」にアスファルト防水が施された記録が残っています。戦後になると、「甲東中学校」や「松原小学校」などコンクリート建築物が次々と建てられるようになりました。防水工事も徐々に増え、ちょうどこの頃に創業した防水工事会社4社で県化学防水同業会を昭和32年に設立したものが、現在の鹿児島県防水工事業協同組合の前身となっています。

防水工事との関わり

防水工事との関わり

 私が大学を卒業した当時は、オイルショックの影響で、就職が厳しい状況が続いていました。就職が決まらなかったこともあり、当時、父親が社長を務めていた会社に入社しました。正直なところ他にいくところがなかったというのが実情です。
 会社に入ってからは、とにかく一所懸命に働きました。また、他社の社長からよき薫陶を受けました。その甲斐もあってか、父から事業を承継することができました。
 現在では、技能士12人を有し、防水・外壁改修工事等に加えて調査診断も行うようになりました。また、近年では、環境分野の事業として新たに屋上緑化にも取り組んでいます。事業としては始めたばかりで、まだ手探りの状況ですが、鹿児島市及び中央会が主催する異業種交流支援事業「グリーンビジネス研究会」にも所属して、ビジネス化へ向けた取り組みを行っています。


鹿児島県防水工事業協同組合の理事長として

 組合を取り巻く環境は決して楽なものではありません。防水工事の発注者はそのほとんどが企業、ゼネコンになります。建設工事の総予算のなかで、防水工事費用の占める割合は1~2%と元々低かったのですが、景気低迷の煽りを受け、さらに削減される傾向にあります。一方で防水工事の資格事業者は年々増加する傾向にあります。増えているといっても私どものような防水専業者ではなく、異業種からの兼業者が増加しています。
 組合の理事長と山崎商会の社長を両立させていくことは、正直なところ非常に難しい思いをしています。
理事長として公平中立な立場で組合員25名をまとめ、舵取りをしていかなければなりませんが、必ずうまくいくとは限りません。私の言葉が理事長の発言として独り歩きしてしまうこともあります。
 技能士を育てる仕組みづくりも必要だと考えています。左官業や塗装業の業界では組合が技能士を育てる仕組みが出来ています。優秀な技術者を育てるための仕組みづくりが防水業界にも必要だと思っています。後継者となる若者を育成していくことが業界の発展につながると思っていますし、組合の使命のひとつと考え、技能士、さらにはその上の建設マスター等の資格取得に寄与できればと考えています。


株式会社山崎商会

昭和42年に鹿児島市にて創業。創業者である山崎 一氏は鹿児島県防水工事業協同組合の設立に大きく貢献し初代理事長を務めた。

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