鹿児島県中小企業団体中央会は、中小企業が1社では実現できない様々な課題について、連携組織を活用した経営革新・合理化を提案します。

窪田織物株式会社 窪田茂 氏

組合・企業インタビュー

社員の心を大切に 社員とともに歩み続ける

窪田織物株式会社 窪田 茂 氏

大島紬に携わるきっかけは

窪田茂氏

 私は奄美で生まれ、奄美で育ちました。当時の奄美大島は大島紬に携わる人達が豊かな生活をしており、私は幼いころからそれを見て育ち、その生活水準の高さに憧れていました。当時の私の夢は「公務員か大島紬の仕事に就けたらいいなあ」という漠然としたものでした。
 最初に就職したのが大阪の呉服問屋でした。そして、鹿児島支店への転勤で感じたのが、大阪とのスピード感の違いです。
大阪並みのスピードで仕事ができれば商売に勝機を見出せると思い、独立を決断しました。
 独立を決断した当時の大島紬業界は、日本経済の低迷とともに下火になり、同業者が毎日のように倒産する厳しい環境にありました。当然ながら周囲からは独立に否定的な意見が大半でしたが、唯一の理解者が妻でした。妻は何も言わず私の独立を支えてくれ、昭和52年、30歳のとき、夫婦ふたりで創業しました。

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経営感覚を磨く

 創業当時、倒産していく同業者をみて「なぜ倒産するのか?」ということを研究しました。そこにはいくつかの共通点がありました。それらを踏まえ、「伝統産業だからといって、経営まで伝統的に行う必要はない」と思い、いち早くコンピューターを導入し、在庫管理の徹底に着手しました。これでかなりのコストを削減することに成功、これからは、経営者としての経営感覚が必要だと考え、自分自身で生き残るための道を模索してきました。
 現在は、社員にも経営感覚が浸透しており、社員自らが会社の経営状況を認識し、在庫管理を行い、販売価格も決めるようになりました。
 私の経営理念は、まず「鹿児島伝統文化の着物をもっと美しく」。次に「お客様の満足度に挑戦する」。そして最後に「社員の幸福に貢献する」です。社員の心を大切にし、社員とともに歩み続けることが、会社の躍進に繋がると信じています。そして、私自身、社員の目標となる存在になれるよう努力し続けています。

他社より一歩でも秀でた商品開発を

 伝統的な泥染めのほか、屋久杉染め、紫芋染めなど、他社と競合しないデザイン性の高いオリジナル商品の開発に力を入れています。今の時代を生き残るためには、他社より一歩でも秀でた商品が必要だと信じているからです。
 従来からのお得意様を常に飽きさせない最高レベルの商品開発はもとより、今後はさらに、新たな顧客を獲得できる商品の開発も必要だと思っています。日本国内だけでなく、海外、特にアジアからの観光客に喜んでいただけるような商品づくりも必要です。
 幅広いお客様のニーズに応えられるようにデザイン部門・製造部門の充実に努めており、すべてのお客様に満足いただける質の高い商品づくりを心掛けています。

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本場大島紬織物協同組合の理事長として

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 昨年、組合のアンテナショップ「織姫館」を鹿児島市にオープンしました。「織姫館」を通して直接消費者に販売することにより、消費者の生の声を聴くことができるようになり、われわれ業界の人間には、大変参考になるものです。大島紬を用いた財布やネクタイなどの小物類は、予想以上の反響で、着物までは持てなくても、「大島紬」を用いた小物を何か持ってみたいと買い求めるお客様から、「大島紬」というブランド力を改めて実感させられました。今後は、着物だけでなく、「大島紬」を用いた新たな商品の開発も進めてお客様のニーズに応えていくつもりです。
 業界を取り巻く厳しい環境が続く中、経営規模の縮小を迫られた組合員も多く、組合員自体も年々減少しています。しかし、逆にとらえれば、組合員一人ひとりの結束が強くなり、小回りの利く運営ができるようになったとも考えられます。そして、このようなときこそ組合が果たすべき役割は大きく、組合員が個々で行うことが困難となってきているデザイン分野などは、組合で行うことにより、組合員の負担を補うことができると思うのです。そして、今後は産地を守る取り組みも必要になってきていると感じています。後継者となる若者の育成を手助けすることができれば、産業としての「大島紬」の再生は可能だと確信しています。


窪田織物株式会社

 昭和52年に鹿児島市にて窪田商事として創立。
 昭和53年に窪田紬商事株式会社に変更。
 昭和60年に窪田織物株式会社に変更。
 平成20年に新社屋を建設し、東開町へ移転。
 本体事業のほか、子供服販売4店舗、カメラスタジオ2店舗、大島紬の小物販売1店舗を展開している。

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